嗄声とは
嗄声は、いわゆる「声がれ」と呼ばれている音声障害のひとつです。
カラオケなどで大きな声を出し続けたときに起こることが多く、通常は暫くのどを休ませることで治まります。
風邪をひいてのどに炎症を来たしたときも、風邪が治癒すれば快方に向かいます。
そのため、あまり気にしていない方も少なくないようですが、声帯ポリープや声帯結節が発生していたり、喉頭がんなどの可能性も考えられますので、原因がはっきりしない嗄声は一度ご受診ください。
嗄声の症状と原因
嗄声の主な症状は、ガラガラ声、かすれた声、弱々しいか細い声といったものです。
これらが起こる原因としては、大きな声を出し過ぎたことによるのどの炎症、喫煙、多量の飲酒などがあります。
特に喫煙は様々な病気の原因ともなりますので、お早めに禁煙をするようにお勧めします。
なお、嗄声は風邪、声帯ポリープ、声帯結節、喉頭がん、けいれん性発声障害などの疾患が原因となっていることもありますし、大動脈瘤、上気道炎、食道がん、肺がん、甲状腺がんなどが潜んでいるケースもあります。
主な治療法
嗄声の多くは喉の酷使や炎症なので、しばらく様子を見ることもあります。
その場合は、風邪の治療を行ったり、可能な限り大声を出さないようにしたりすることで徐々に改善します。
しかし、重篤な疾患が疑われるときは、原因を特定させるため咽頭ファイバースコープを使用し、のどの奥の状態を観察していきます。
声帯に結節やポリープなどの腫瘍が発見されたときは、手術療法による切除も考慮に入れて治療を進めます。
反回神経麻痺による嗄声が疑われるときは、CTやMRIなどの画像検査を行ったりして原因疾患を突き止めます。