耳鳴りとは
実際には音がしていないのにもかかわらず、何かが鳴っているように聞こえるたり「キーン」といった音が鳴る、またその音が耳から離れない状態です。
周囲に何ら音源が無いのに自分だけに音が聞こえる「自覚的耳鳴り」と、第三者にも音が聞こえる「他覚的耳鳴り」がありますが、大半は自覚的耳鳴りです。
耳から脳までの聴覚経路のどこかに異常が生じることによっても起こりますし、ストレスなどによる心因や全身性疾患によって起こることもあります。
そのため、様々な検査を行って原因を突き止めます。
耳や鼻、のどの中を見て異常が無いかを確認する一般的な耳鼻咽喉科的検査だけでなく、耳管の開閉機能や空気の通りを調べる検査、鼓膜が正常に振動するかを調べる検査、難聴の有無を調べる検査、耳鳴りの程度や性質を調べる検査などが行われます。
必要に応じて、X線やCTなどによる画像検査も行います。
このような症状はございませんか？
- 時々、「キーン」という音が響く感じがする。
- 片方の耳、もしくは両耳から特定の音が聞こえる。
- めまいを起こすことがある。
このような方は耳鳴りかもしれません。
耳鳴りの原因
原因の一例としては、急性中耳炎や耳管狭窄症、内耳炎などの耳の疾患によるものから脳までの聴覚経路のどこかに異常が生じることにより起こったり、ストレスなどによる心因や全身性疾患によって起こることもあります。
そのため、様々な検査を行って原因を突き止めます。
耳鳴りの検査
耳や鼻を見て異常が無いかを確認する一般的な耳鼻咽喉科的検査だけでなく、耳管の開閉機能や空気の通りを調べる検査、鼓膜が正常に振動するかを調べる検査、難聴の有無を調べる検査、耳鳴りの程度や性質を調べる検査などが行われます。
必要に応じて、X線による画像検査も行います。
主な治療法
原因疾患がはっきりしている耳鳴りについては、その原因による治療を行っていきます。
原因が特定していない場合は、ビタミン剤、血液循環改善薬、精神安定薬などの内服や、個人の聴力に合った雑音を用いて耳鳴りを気にならなくさせるTRT療法などを検討します。
TRT（耳鳴り順応療法）
当院では慢性的な耳鳴りの症状に対してTRT療法を行っており、耳鳴りの原因を治療するのではなく、耳鳴りと違った雑音（ノイズ）を聞くことによって耳鳴りから意識を遠ざけることにより気にならなくさせる治療法です。
TRT療法は、サウンドジェネレーターと呼ばれる補聴器の様な器具を使用します。
また、TRT療法を実施する際は、以下の理解を深めていただくためにカウンセリングを行っております。
- 耳鳴りはなぜ起こるのか？
- 脳が音を感じるメカニズム
- 耳鳴りがストレスとなり悪循環になる仕組み
- TRT療法の仕組み
治療の流れは初回の治療から2週間毎に通院していただき、耳鳴りの状況とサウンドジェネレーターの使用感について確認させていただきます。
TRT療法は3カ月～半年程度で効果が出て来る方が多いですが、日常生活に支障がないところまで良くなるには約1年～2年程度は継続が必要です。
耳や聞こえ方に違和感がある方は是非一度受診してください。